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「妖精王」より
山岸凉子さんによせて
山岸作品には、幻想世界の住人たちが多く登場する。妖精、幻獣、メルヘンと神話の住人、天使と堕天使、そして異端の人間たち・・・
現実世界とは切り離された存在の彼らが人間のように、いや人間以上に魅力的であり続けるのは、山岸凉子さんのまなざしの深さゆえであろう。一見突き放したような冷ややかな視点の中に、精神の脆さや心の痛みを受け容れたものにしか表現することのできない「愛」が感じられる。
ここでは、山岸作品に登場する「幻想世界の住人たち」の系譜をタイトルも含めて(まったくの個人的趣味で)たどってみようと思う。
1970 | 「ラグリマ」 |
1972 | 「ゲッシング・ゲーム」 |
1973 | 「ティンカー・ベル」 「ゆうれい談」 |
1974 | 「わたしの人魚姫」 「ねむれる森の・・・」 「ラプンツェル・ラプンツェル」 「かぼちゃの馬車」 |
1975 | 「幸福の王子」 |
1976 | 「グリーン・カーネーション」 「クリスマス」 「シュリンクス・パーン」 「メタモルフォシス伝」 「落窪物語」 「パニュキス」 |
1977 | 「アルゴー・ノート」 「セイレーン」 「愛天使(セラピム)」 「妖精王」 「幻想曲」 |
1978 | 「ウンディーネ」 「ハーピー」 |
1979 | 「キルケー」 「黒のヘレネー」 「グール」 「バンシー」 「スピンクス」 「メデュウサ」 |
1980 | 「日出処の天子」 「悪夢」 |
1981 | 「ダフネー」 「ストロベリー・ナイト・ナイト」 |
1982 | 「八百比尼丘」 |
1983 | 「黄泉比良坂」 |
1984 | 「キメィラ」 「千引きの石」 |
1985 | 「天鳥船」 「海の魚鱗宮」 「蛭子」 「蛇比礼」 「時じくの香の木の実」 「常世長鳴鳥」 「神入山」 |
1986 | 「天沼矛」 「木花佐久夜毘売」 「月読」 「星の素白き花束の…」 「鏡よ鏡…」 「ヤマトタケル」 |
1987 | 「グリーン・フーズpart1&2」 |
1988 | 「パエトーン」 |
1989 | 「牧神の午後」 |
1990 | 「パイド・パイパー」 |
1991 | 「朱雀門」 「ブルー・ロージズ」 「負の暗示」 |
1992 | 「二口女」 「月氷修羅」 |
1993 | 「貴船の道」 「鬼子母神」 |
1994 | 「雨女」 「黒鳥」 「ツタンカーメン(封印)」 |
1995 | 「鬼」 「ハトシェプスト」 |
1996 | |
1997 | 「メディア」 「イシス」 「押し入れ」 |
1998 | 「夜の馬」 「青青の時代」 |
1999 | |
2000 | 「白眼子」 |
FANTASY | 幻想度 |
HORROR | 怪奇度 |
HEALING | 癒し度 |
EROTICISM | エロス度 |
(★の数はあくまでも個人の趣味によるものです。ご了承ください)
山岸凉子さんについて
(やまぎし・りょうこ)
1947年 北海道に生まれる。
1969年 「レフト・アンド・ライト」でデビュー。
「日出処の天子」で第7回講談社漫画賞受賞。
「アラベスク」「妖精王」「メタモルフォシス伝」などの長編ほか、怪奇と幻想味あふれる、また人間の深淵を見すえた短編の名作も多数。
「青青の時代」「白眼子」の連載を終え、「ダ・ヴィンチ」にて「舞姫(テレプシコーラ)」を連載中。
参考文献
「ギリシャ・ローマ神話」 トーマス・ブルフィンチ著(角川書店)
「ギリシャ神話・北欧神話」 山室静著(社会思潮社)
「ギリシャ神話小事典」 B.エヴリスン著(社会思潮社)
「ケルト幻想物語」 ウィリアム・バトラー・イェイツ著(筑摩書房)
「幻獣辞典」 ホルヘ・ルイス・ボルヘス著(晶文社)
「幻想世界の住人たち」(新紀元社)
「歴史読本スペシャル幻獣図鑑」(新人物往来社)
「初版グリム童話」 由良弥生著(三笠書房)
WANTED
以下の項目について情報をお持ちの方がおられましたら、ご協力をお願いいたします。
「海神ヒッポテス」(妖精王)
「ウォーター・ライス」(妖精王)
「グリュンデル」(妖精王)