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スピンクス

Fantasy ★★
Horror ★★★
Healing ★★
Eroticism ★★


 Story(すぴんくす)

 少年はスピンクスという魔女の館に縛りつけられている。毎日くりかえされる謎かけに答えられないと食べられてしまうという恐怖、座ることも動くこともままならずスピンクスに抱かれる悪夢の毎日。そんな少年を救ってくれそうな男の人が現れた・・・!

 母親の溺愛によって自閉症におちいった少年の心象風景。山岸作品では多く取り上げられているが、子供が親の犠牲になってしまうというテーマが、紙の人形や扉のない部屋といった象徴的な表現方法によって衝撃的に描かれている。
 


Key Word Origin
スピンクス(スフィンクス) ギリシャ神話
 
 語源についてはいくつかの説があり、ギリシャ語で「縛る」という意味の「スピンク」からきたというのが有力であるが、これはスフィンクスに睨まれたものは動きが封じられてしまうといった伝説からきているらしい。また、古代エジプト語の「生ける彫像」という意味の「セシェプ・アンク」が変化してスフィンクスになったという説もある。本来は、エジプト王家のシンボルで神聖な存在であったが、ギリシャ神話以来、怪物としてあつかわれるようになった。フェキオン山に住んでいたスフィンクスは、通行人に「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足となるものは何か?」という謎かけを出し、答えられないものを食べていた。しかし、オイディプスに「人間」と答えられ、海に身を投げて死んでしまう。姿は、人間の頭部にライオンの体、鷲の翼の姿が一般的であるが、隼や羊の頭部を持つスフィンクスもいる。
 
山岸作品のスピンクスは、ライオンのようなたてがみと尾を持つエロティックな女性として描かれるが、少年の周りを徘徊するときの姿は、ライオンの体に鷲の翼で描かれる。
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