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SF・バイオ
放射能X(1954) | ||
監督 | ゴードン・ダグラス | 原爆実験の影響で巨大化した蟻が人間を襲うという昆虫パニックもののハシリ的作品。 40年以上も前の作品なので、SFXは稚拙だが、冒頭の砂漠をさまよう少女のシーンから、巨大蟻がなかなか姿を現さないプロットに緊迫感がある。また、白骨化した屍体や地底の迷路のような巣穴など雰囲気があり、「キリキリキリ」という聴覚効果も恐怖をかもす。 放射能によって巨大化した生物ホラーが、1953年「原子怪獣現る」(レイ・ブラッドベリ原作)、1954年の「ゴジラ」、そしてこの作品と同時期に製作されたのも興味深い。 ちなみに、楳図かずおの「笑い仮面」は、この映画に少なからず影響を受けていると思う。 |
出演 | ジェームズ・ホイットモア エドマンド・グエン ジョーン・ウェルドン |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★ | |
アート度 | ★★ |
遊星からの物体X(1982) | ||
監督 | ジョン・カーペンター | 1951年ハワード・ホークス監督の宇宙生命体侵略SFホラーの古典「遊星よりの物体X」のリメイク。 雪に閉ざされた南極のアメリカ観測基地に1匹の犬が迷い込んできたが、犬の体内には生物と同化して体を乗っ取ってしまうエイリアンが巣食っていた。この氷の中から発見されたエイリアンと南極基地隊員との死闘を、よりキャンベルの原作に近づいて作られた。予知できない形態に変化するため隊員たちの心理状態もどろどろとしているが、なんといってもエイリアンの変身シーンが生理的許容範囲を逸脱していて凄まじい。南極の冷たく暗い雰囲気の中でむかえるラストもペシミスティックだ。 男たちの人間関係と闘い、B級テイストにこだわるジョン・カーペンター独自の美学がみどころ。 |
原作 | ジョン・W・キャンベル・Jr | |
出演 | カート・ラッセル ウィルフォード・ブリムリー リチャード・ダイサート |
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ホラー度 | ★★★ | |
グロテスク度 | ★★★★★ | |
アート度 | ★★ |
トワイライト・ゾーン/超次元の体験(1984) | ||
監督 | ジョン・ハフ | 1959年から5年間にわたって放映されたロッド・サーリング製作のTVシリーズ「トワイライト・ゾーン」(邦題「ミステリー・ゾーン」)のスタイルと雰囲気をそのままに、現代的な素材をマッチさせてスピルバーグが製作。 古典的な怪談話のプロローグとシニカルな描写の第一話をランディス、老人が子供にかえる第二話をスピルバーグ、超能力を持つ子供世界の恐怖を描いた第三話をジョー・ダンテ、飛行機という密室の中でモンスターの悪夢に出会う男の第四話をジョージ・ミラーがそれぞれ個性的に映像化した。 個人的には第三話、子供の心象風景が幼い頃の悪夢、残酷なメルヘンにも似て怖かったし、プロローグも原始的だが十分怖かた。TVシリーズと雰囲気が一番似ていたのは第二話かもしれないが、狙いすぎにも思える。第四話は飛行機嫌いの人には辛いだろう。また、第一話の撮影中に、ビッグ・モローが事故死して話題を呼んだ。 |
原作 | ニール・ジョーダン | |
出演 | アンジェラ・ランズベリー サラ・パターソン スティーヴン・レイ |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★ | |
アート度 | ★★★ |
イベント・ホライゾン(1998) | ||
監督 | ポール・アンダーソン | 西暦2047年、調査救助船ルイス&クラーク号が海王星への極秘任務に飛び立った。その目的は7年前に海王星で消息を絶った超深度宇宙探査船イベント・ホライゾン号の救助であった。イベント・ホライゾン号のシステム開発者であったウェアー博士も一員として乗り込むが・・・ 宇宙を漂う幽霊船と化したイベント・ホライゾン号に残された殺戮の痕、乗組員たちの悪夢のような幻覚の描写がグロテスクでB級映画的味わいがある。全体的に暗いトーンで、狂気と死がせまってきて、やりきれない気持ちになる。同時期に、同じくワープ航法を題材につくられた「コンタクト」よりも、こちらのほうが好みだ。ウェアー博士を演じるサム・ニールのキレぶりもいい。 |
出演 | ローレンス・フィッシュバーン サム・ニール キャスリーン・クインラン |
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ホラー度 | ★★★ | |
グロテスク度 | ★★★★ | |
アート度 | ★ |
エイリアン4(1997) | ||
監督 | ジャン・ピエール・ジュネ | 「エイリアン3」(デヴィッド・フィンチャー監督)で、主人公リプリー(シガニー・ウィ-ヴァー)が死んでいるので、まさか続きが作られるとは思っていなかったが、4では、クローンで蘇るという設定になっている。クローンであるリプリーと、クローン技術で彼女が身ごもってしまったエイリアンの死闘が描かれるが、親と子供、非人間の哀しみがにじみでていて、他のシリーズ作とは一味違った作りになっている。 監督名を聞いたときから、とても楽しみだった。「デリカテッセン」「ロスト・チルドレン」を撮ったフランスのジャン・ピエール・ジュネの色がとてもよく出ている。全体的に退廃的でフリークスの哀しみがヨーロッパ的だ。 |
出演 | シガニー・ウィーヴァー ウィノナ・ライダー ロン・パールマン |
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ホラー度 | ★ | |
グロテスク度 | ★★★ | |
アート度 | ★★★★ |
ミミック(1997) | ||
監督 | ギジェルモ・デル・トロ | 次々と子供を死に至らしめるゴキブリが感染源の伝染病がNYで発生。被害が広がるのを防ぐため、昆虫学者スーザンはゴキブリを全滅させるために天敵を作り出した。アリとカマキリの遺伝子を合成した新種の昆虫「ユダの血統」がそれである。伝染病はおさまったが、3年後、NYでは奇怪な猟奇殺人が続発。地下鉄で発見されたという虫は一代で滅びると計算された「ユダの血統」の特徴を持っていた・・・ 「クロノス」のギジェルモ・デル・トロが、また「虫」のホラーを作った。NYの街と地下鉄の内部があたかもゴシック建築のように撮られているのは、メキシコの監督であるからだろうか。虫のグロテスクさから美しさをひきだせたのも、独特の映像美学によるものだろう。虫が苦手な人にはおすすめできない作品だ。 |
原作 | ドナルド・A・ウォルハイム | |
出演 | ミラ・ソルヴィーノ ジェレミー・ノーサム |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★★★ | |
アート度 | ★★ |
CUBE(1997) | ||
監督 | ヴィンチェンゾ・ナタリ | 目がさめるとCUBE状の部屋にいた数人の男女たち。何かの陰謀なのか、悪質なゲームなのか、原因をさぐるよりも、とにかくこのCUBEから脱出しなければ・・・閉じ込められた男女は脱出に画策する。 かなりの低予算で作られたというカナダ映画。アイデア勝負の作品で終わりそうにも思えたが、個々の精神面の描写が緻密で最後まであきさせない。それぞれの部屋にトラップがはってあったり、ある法則によってCUBEが動いていたりするところからは、ダンジョン脱出のゲームや、ルービック・キューブが連想された。エレベーターや密室が苦手という閉所恐怖症の人は怖さが倍増するかもしれない。 |
出演 | モーリス・ディーン・ウィン ニコール・デボア デヴィッド・ヒューレット |
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ホラー度 | ★★★★ | |
グロテスク度 | ★ | |
アート度 | ★★ |