戻る

『わたしは真悟』のページ

1997年、「ＢＳマンガ夜話」の楳図かずお『わたしは真悟』の放送で紹介されたウチノリカさんのＦＡＸを再現しました。

こんばんは。毎回「ＢＳマンガ夜話」を楽しく見ています。 楳図かずお作『わたしは真悟』は好きなマンガ作品の中でも、かなり衝撃的に読んだ作品だったので今回の特集も、ほんとにうれしいです。

単なるキカイだった「真悟」が、「まりん」と「さとる」の子どもとして誕生し覚醒し、ある「言葉」を伝えようと暴走する物語が、楳図かずおさんの独特の絵柄で、悪夢のように表現され、私の脳裏につきささったまんまです。

「子どもの時間が終わってしまう！！」というまりんの叫びは、痛切に心に沁みるセリフでしたが、もしかして楳図かずおさんの絶叫であるのかもしれない。 いずれにしても、かつての『漂流教室』あるいは、のちの『１４歳』にもつながるテーマのひとつのようにも思います。

真悟が四角・三角・マルへさらにもっと素晴らしいものへと進化しながら、母「まりん」を追っていく様はまるで、「母をたずねて三千里」のようでもあり、後半の自らの能力をボロボロにダウンさせながら、人々に奇跡を与え続けるくだりは、まるで「幸福の王子」のよう…。感動的でした。

文章および画像の著作権はウチノリカさんにありますので、無断転用などはされないようにお願いいたします

絵と文　by　ウチノ　リカ　　1997.5.26.