VAMP NECROPHILIA ANOTHER SEXUALITY |
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伝承・都市伝説
赤死病の仮面(1964) | ||
監督 | ロジャー・コーマン | 中世イタリアの村や町では死に至る伝染病が蔓延していたが、領主プロスペロー公は伝染病を寄せつけまいと城内に閉じこもり狂気じみた宴を続けていた。そこへ赤い頭巾で顔を覆った一人の男が現れて・・・ 原作の世界を壊すことなく、頽廃的で幽玄な雰囲気作りに成功している。コーマンは他にも「恐怖の振り子」「黒猫の怨霊」「早すぎた埋葬」などのポオ作品を意欲的に映画化しているが、一般的にはこの作品の評価が高い。ニコラス・ローグ(「地球に落ちてきた男」などの監督)の色彩が独特なカメラワークも魅力である。 |
原作 | エドガーアラン・ポオ | |
出演 | ヴィンセント・プライス ジェーン・アッシャー |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★ | |
アート度 | ★★★★ |
妖婆・死棺の呪い (1967) 魔女伝説・ヴィー(ビデオタイトル) |
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監督 | ゲオルギー・クロパチェフ コンスタンチン・エルショフ |
ロシアの文豪ゴーゴリの短編「ヴィー」が原作。若い娘の屍体に憑こうとする妖怪たちと一人の神学者の戦いを描いた物語。ロシアの土着的な雰囲気と、屍体が魔女と化し立ち上がったり異形の群れのSFX(?)が奇妙な味わいをかもす。少女の妖しいまでの美しさと、稚拙だが趣向を凝らした演出が愛すべき作品だ。 1985年に劇場公開されるまでは、真夏の深夜TVの定番的作品だった。少女の屍体がスックと立ち上がる映像はとても怖くてトラウマ的シーンの一つであった。 |
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原作 | ニコライ・ゴーゴリ | ||
出演 | レオニード・クラヴレフ ナターリヤ・ワルレイ ニコライ・クトゥーゾフ |
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ホラー度 | ★★★★ | ||
グロテスク度 | ★★ | ||
アート度 | ★★★ |
狼の血族(1984) | ||
監督 | ニール・ジョーダン | グリム童話の「赤ずきんちゃん」をモチーフに、狼と少女のエロティックな関係を描いた幻想譚。「眉毛のつながった男には気をつけるんだよ」と繰り返すおばあちゃんが、少女に話して聞かせる物語と、少女の性への夢が織り交ぜられてダークな童話が展開される。風がカーテンと人形の影を揺らし、少女は扉を閉ざして眠り続け、森は暗く深く少女をみおろすといった印象的なシーンが多数。 「ハウリング」などの狼男変身のSFXとは一味違った湿った感じの変身シーンもみどころ。 |
出演 | アンジェラ・ランズベリー サラ・パターソン スティーヴン・レイ |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★ | |
アート度 | ★★★ |
エルム街の悪夢(1984) | ||
監督 | ウェス・クレイヴン | 鉄の爪手袋、焼け爛れた顔のフレディ・クルーガーは、人の夢の中に出現して虐殺を繰り広げる。目を覚ませば解放されるが、眠りにおちている間、肉体はフレディの意のままである。しかも夢の中の死は現実へと持ち越される。ナンシーは悪夢の中からフレディの帽子を持ち帰り、夢と現実の境界線が無効になっていることを訴える。そしてナンシーの母がフレディという存在について語り始めた・・・ フレディの存在そのものよりも、正義という名のもとに地域住民が起こした行為こそが悪夢の共有という恐怖なのかもしれない。 |
出演 | ヘザー・ランゲンカンプ アマンダ・ワイス ジョニー・ディップ |
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ホラー度 | ★★★★ | |
グロテスク度 | ★★ | |
アート度 | ★★ |
白蛇伝説(1988) | ||
監督 | ケン・ラッセル | 若き考古学者アンガスは従妹の家で巨大な頭蓋骨を発見し、領主のパーティー(祖先が大蛇を退治した記念して年に一度開かれる)に出席したことから奇妙な事件に巻き込まれる。 すべてビデオでとられたという妄想シーンは、どこかグラン・ギニョル的な悪趣味と安っぽさが感じられるが、そこがまた妙なエロティシズムと不気味さをかもしているような気もする。当時はヒュー・グラント人気でのみ観られたような作品だが、アマンダ・ドナホー演じる蛇の化身レディ・シルヴィアの存在感が印象に残る。 |
原作 | ブラム・ストーカー | |
出演 | ヒュー・グラント アマンダ・ドナホー ピーター・カパルディ |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★★ | |
アート度 | ★★★ |
キャンディマン(1992) | ||
監督 | バーナード・ローズ | 都会に暮らす人々の間で語り継がれる都市伝説を研究している女子大生ヘレンは、身近で起こった連続猟奇殺人事件を伝説の殺人鬼キャンディマンの仕業ではないかと推測し調べ始めた。しかし、警察はヘレンを容疑者として追うようになる。真実を探すために彼女は、キャンディマンをよびだす呪文をとなえはじめた・・・ 黒人奴隷が現代に蘇ってという設定、廃墟のような巨大アパートという背景が、都会の悲哀を浮き立たせる。キャンディマンの悲しげな表情、彼の体のグロテスクさ(胸が腐りその空洞に無数の蜂が巣食っている)がみどころ。 原作はクライヴ・バーカーの「禁じられた場所」。 |
原作 | クライヴ・バーカー | |
出演 | ヴァージニア・マドセン トニー・トッド サンダー・バークレイ |
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ホラー度 | ★★★ | |
グロテスク度 | ★ | |
アート度 | ★ |
ネクロノミカン/禁断の異端書(1993) | ||
監督 | クリストフ・ガンズ 金子修介 ブライアン・ユズナ |
英・日・米、三人の監督で描かれたラヴクラフトの世界。ガンズの第1話「ザ・ドラウンド」、金子の第2話「ザ・コールド」、ユズナの第3話「ウィスパーズ」、それにプロローグの「ザ・ライブラリー」という構成になっている。 1932年、ホラー作家ラヴクラフトは死者の掟が記されたという教典「ネクロノミカン」がアメリカの密教寺院の図書館に存在することをつきとめ、その封印をといたが・・・ラヴクラフトの怪奇小説を自らが読むという形式のオムニバス。個人的には金子監督の不老不死を研究する老人の物語「コールド」がラヴクラフトの頽廃的な雰囲気を引き立たせているので気に入っている。。 |
原作 | H.P.ラヴクラフト | |
出演 | ジェフリー・コムズ ブルース・ペイン リチャード・リンチ |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★★ | |
アート度 | ★★★ |
スノーホワイト(1997) | ||
監督 | マイケル・コーン | グリム童話「白雪姫」の物語だが、童話のもととなった民間伝承本来の姿で映像化された作品。 血塗られた出生のスノーホワイトは、童話のように優しく無垢ではなかった。継母に自らの若さと美貌を見せつけ、父王に色目を使うスノーホワイトに復讐するため継母は黒魔術に傾倒してゆく・・・ 継母を演じるシガニー・ウィーヴァーの特殊メイク、暗くうっそうとした森の陰影などの映像がみどころ。 |
原作 | グリム童話 | |
出演 | シガニー・ウィーヴァー サム・ニール |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★★★★ | |
アート度 | ★★ |
ウィッシュマスター(1997) | ||
監督 | ロバート・カーツマン | 「エルム街の悪夢」「スクリーム」などのウェス・クレイヴンが製作総指揮。 願い事を何でもかなえてあげるが、その代わり・・・魔法のランプの精がモチーフになっていると思われる。 中近東あたりで発掘された古代の彫像が運び込まれた港でクレーンから落下、封印された邪悪なウィッシュマスターが復活してしまう。甲冑の騎士や数々の異形、SFXなども魅力だが、ウィッシュマスターと戦う女性が再び封印に成功した、その方法も興味深い。 |
製作総指揮 | ウェス・クレイヴン | |
出演 | タミー・ローレン トニー・クレーン |
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ホラー度 | ★★ | |
グロテスク度 | ★★ | |
アート度 | ★★★ |