VAMP NECROPHILIA ANOTHER SEXUALITY
⇒HOME | ANTHOLOGY | LINK | PROFILE | BBS
 CINEMA LITERATURE COMIC DRACONIA MYTHOLOGY 


あずの推薦映画 あずの推薦映画


Bad Taste (悪趣味編)⇒リスト

by 悪趣味愛好家のあずさん

 私が思う悪趣味(バッド・テイスト)とは、独自の美学を持ち、多少の胡散臭さを持ち、かつそれが何の役にも立たないもののこと。
 はっきり言って観ても観なくてもどうってことのない映画ばかりですが、そういったうやむやした中途ハンパさがお好きな方にはおすすめです。


LIST

作品名 悪趣味度
  アンナ(コスプレ)   ★★★
  エドウッド(配役の妙)   ★★★★
  エルヴァイラ(キワモノ)   ★★★★★ 
  カウガール・ブルース(シュール)   ★★★
  スクール・デイズ(ソウルフル)   ★★★
  タンク・ガール(パンク)   ★★★
  花嫁はエイリアン(セクシー)   ★★★★
  ハネムーンは命がけ(言葉遊び)   ★★
  ヘアスプレー(ナイス・キャラ)   ★★★★★
  ヤング・アインシュタイン (ロックン・ロール)    ★★★


アンナ(66年・仏)
監督:ピエール・コラルニック  オシャレなフレンチミュージカルとして評判の高い作品だが、結構つっこみがいのある映画。デザイナーの下働きをしているアンナは、本当は美人なのに、牛乳瓶底のカトちゃんメガネをかけ、髪をひっつめ、非・美人ぶっている。こんなコントみたいなメガネで生活している人はなかなかいないだろう。一人部屋で踊るアンナの自己陶酔ぶりも面白い。
 音楽担当は
セルジュ・ゲインズブール。本人も出演している。映像的にはプロモビデオっぽい雰囲気も。
出演:アンナ・カリーナ、ジャン・クロード・ブリアリ、セルジュ・ゲインズブール
悪趣味度   ★★★
くだらなさ度 ★★★
コスプレ度 ★★★★
エド・ウッド(94年・米)
監督:ティム・バートン   実在の、B級サイテー映画監督エド・ウッドを描いた話。思っていたよりマジな映画だったが、ジョニー・デップのエド・ウッドぶりは素晴らしかった。
 いつも浮かべるつくり笑顔(実は入歯)、口から次々と飛び出すインチキ話で映画の構想を売り込み、モヘアのセーターを愛する女装趣味のエドがなんとも愛らしい。口ひげをはやしながらセーターにスカート、ウィッグをつけメガホンをとる姿には映画の出資者連中もびっくりだ。
 当時のB級SF映画のあまりにチープでうさんくさい作り方も見ていて面白かった。
出演:ジョニー・デップ、マーティン・ランドー、パトリシア・アークウェット
悪趣味度 ★★★★
くだらなさ度 ★★
配役の妙度 ★★★★★
エルヴァイラ(88年・米)
監督:ジェームズ・シグノレリ   悪趣味そのものを具現化したようなエルヴァイラという名のB級ホラー番組のホスト役をやっている奇天烈な女性のオカルト・コメディ。実際にもそういう番組をやっている人らしい。
 そんなエルヴァイラが叔母の遺産を受け取るために訪れた保守的な田舎町の人は彼女を魔女扱いしてしまうが、若者達の間では人気者になってしまう。常に黒ずくめの露出した衣装をまとう彼女は、まるでヘビメタ・クィーンのような、はたまたアン・ルイスをけばくしたような...。しかし、ここまですごいと逆に美しくさえ思えてしまうから不思議である。
出演:カサンドラ・ピーターソン、エディ・マークラー、ダニエル・グリーン
悪趣味度 ★★★★★
くだらなさ度 ★★★
キワモノ度 ★★★
カウガール・ブルース(94年・米)
監督:ガス・ヴァン・ザント   親指が人より極端に大きいシシー(ユマ・サーマン)のヒッチハイク物語。しかしストーリー的にはわけわからない所があるので、一つ一つのディテールを楽しんだ方がよい映画だ。
 変な鶴のコスチュームで舞い踊る
ユマ・サーマン。ヒステリー気味のオカマ実業家にジョン・ハート。そのハートが運営する牧場はレズビアンのカウガール達の巣窟となっている。銃や馬を自由に操るカウガールのリーダー、ボナンザ・ジェリービーン(リバー、ホアキンの妹レイン・フェニックス)のおっとこ前ぶりには恐れ入る。キアヌ・リーブスもあやしいラテン男役でちょこっと登場。
出演:ユマ・サーマン、ジョン・ハート、レイン・フェニックス、ヘザー・グラハム
悪趣味度 ★★★
くだらなさ度
シュール度 ★★★★
スクール・デイズ(88年・米)
監督:スパイク・リー   黒人ばかりが通うミッション大学内でのサークル同士の抗争を描いたミュージカル。ブラック版「アニマルハウス」とも言えるような内容だが、黒人同士の中にもある微妙な差別をスパイク・リーは皮肉を込めつつ説いている。
 黒人解放運動に燃える真面目なダブ(フィッシュバーン)と、まるで自衛隊か宗教団体かと思えるような絶対服従を鉄則とする「ガンマ」という変なグループとの対比が面白い。
 このグループに入ろうとして、殆ど犬扱いされるダブのいとこを
スパイク・リーが演じているが、こういう自虐的な役をするのが多いなあ。
出演:スパイク・リー、ローレンス・フィッシュバーン、ジャンカルロ・エスポジド
悪趣味度   ★★★
くだらなさ度 ★★
ソウルフル度 ★★★★
タンク・ガール(95年・米)
監督:レイチェル・タラレイ   アメコミを実写映画化した近未来もの。モヒカン頭のタンク・ガールと優等生タイプのジェット・ガールが、水や資源を独占する悪徳社長と対決する。
 途中途中でコミックの絵柄が挿入され、とてもポップな印象だ。戦車などのデザインも可愛い。タンク・ガール役の
ロリー・ペティの声はなんとなくデビュー当時のマドンナを彷彿とさせる。悪徳社長役のマルコム・マクダウェルは白髪をおったてて、ちょっとスティング風。
出演:ロリー・ペティ、アイス・T、マルコム・マクダウェル
悪趣味度 ★★★
くだらなさ度 ★★★
パンク度 ★★★★★
花嫁はエイリアン(88年・米)
監督:リチャード・ベンジャミン  キム・ベイシンガー会心のコメディ。「ウェインズ・ワールド2」でのバカ演技はこの作品での下地があったからなのだと納得。
 地球の美女に変身したエイリアンであるベイシンガーは科学者の
ダン・エイクロイドに惚れられてしまう。地球のことをよく知らないので常識はずれなことばかりするのだが、美人が変な行動を起こす姿(車のガソリンをゴーカイに飲み干す等)には、妙に感動を覚える。この頃はボディコン全盛だったのだなあ。ベイシンガーがいつもさげているガマグチ・バッグの趣味の悪さもなかなか。
出演:キム・ベイシンガー、ダン・エイクロイド、ジュリエット・ルイス
悪趣味度   ★★★★
くだらなさ度 ★★★★★
セクシー度 ★★
ハネムーンは命がけ(93年・米)
監督:トーマス・シュローム   婚約者が連続殺人犯ではないかと疑う小心者チャーリー(マイヤーズ)のハネムーン騒動。マイク・マイヤーズはあいかわらずのトボけた役どころ。オースティン・パワーズでみせた二役をこの頃からこなしており、韻を踏んだしゃれたセリフ回しも随所に見られる。
 チャーリーの家系はスコットランド人で、結婚式も皆キルトスカート姿。マイヤーズ演じるチャーリーの父親がベイ・シティ・ローラーズの曲で踊るシーンがグー。
アマンダ・プラマーは予想を裏切らないキレた女役だった。
出演:マイク・マイヤーズ、ナンシー・トラヴィス、アマンダ・プラマー
悪趣味度 ★★
くだらなさ度 ★★★★
言葉遊び度 ★★★★★
ヘアスプレー(87年・米)
監督:ジョン・ウォーターズ  おデブがこんなに愛らしく見える映画もなかなかないと思う。そのくらい主演のリッキー・レイクがキュート。ダンス・クィーンとなってラストで登場するゴキブリ柄のドレスは圧巻!ディバインはこの作品が遺作となってしまったが母親と意地悪なプロデューサーの男女二役を見せる。監督のジョン・ウォーターズ自身もあやしい精神分析医の役で登場。
 「ピンクフラミンゴ」の頃に比べると悪趣味度は少々やわらいできているが、ストーリー的には俄然面白くなってきた。
デボラ・ハリーの悪ママ役などミュージシャンも数々登場し、はまっている。
出演:リッキー・レイク、ディバイン、デボラ・ハリー、リック・オケイセック
悪趣味度 ★★★★★
くだらなさ度 ★★★
ナイスキャラ度 ★★★★
ヤング・アインシュタイン(88年・豪)
監督:ヤッホー・シリアス   爆発頭で天然ボケ。若き日の天才アインシュタインが独自の化学式でビールの泡を発明し、ひと儲けするというフィクション。最後にはロックンロールまで発明してしまう。アインシュタインが、なぜかタスマニア生まれの自然児で、キュリー夫人と恋に落ちるというハチャメチャさ。
 監督、脚本、主演をこなす
ヤッホー・シリアスのキャラクターは、ロックミュージシャン風でありながらどこかすっとぼけててなかなか良し。
出演:ヤッホー・シリアス、オディール・ル・クレジオ、ジョン・ハワード
悪趣味度 ★★★
くだらなさ度 ★★★★★
ロックンロール度 ★★★★
戻る


この文章の著作権はあずさんにありますので、無断転用などはされないようにお願いいたします。