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James Brown 2003.10.9. 大阪フェスティバルホール

ファンクの帝王、ソウル・ダイナマイト、元祖ヒップ・ホップ…JBことジェームス・ブラウンのコンサートは最高のエンターテイメントだった…!

今回はミュージックホール級の会場で席は真ん中の前から4番目とかなり良い。
今年70歳、ファンも年配が多いと思いきや、若い人たちもけっこうきていた。ヒップホップの生みの親であり、サンプリングも広い範囲でされているので、ヒップホップ系からファンになったのかもしれないし、私のようにファンクにとりつかれて聴きだしたのかもしれない。
それでも一番多い層は30代後半〜50代前半くらいのコアなダンスミュージックファン(?)だろうか。ブラックミュージック大好きといったようなファッションが目立っていた。アフロやドレッドのオジサン、オバサンってこういう場ではカッコいい。(日常の場面ではコワイかもしれないが)

もう10回以上来日しているうちで、私のJBライヴ歴は4回と半熟ファンなのだが、印象としてはPファンクとプリンスとマイケル・ジャクソンのコンサートをあわせたような感じ。みんなJBの影響を受けているミュージシャンなので当たり前だけれども、とにかく空気が濃い〜のだ。客席のノリもすごい。ジッとしている人はいない。あの音楽で体が動かない人はいないだろうけど。

構成は大体決まっているが、曲目は毎回違うらしい。JBの気分でやる曲が直前に決まるので、バックバンドやコーラスの人たちは、JBのサインを見落とさないように大変そうだ。

オープニングはMCのダニー・レイ(あのマントかける人ね。この人もJBと同年代なんだろう。JBのMC一筋という人生もある意味すごい)が登場、ファンをあおる。JBが登場するとものすごい熱気!「Make It Funky」で幕があき、曲の合間には観客とのコール&レスポンス。もう興奮しっぱなし!

少し前、ニュースステーションに出演してライブで「Sex Machine」やったときはちょっと元気ないなぁ、だいぶヤセたしやはり年かなぁ、と思ったが、ナマJBはゲロッパ健在であった!

ライヴの半ば、女性シンガー、トミー・レイ(JBの元妻)のミニ・ショウがはさまれる。見た感じタイタニック歌う人みたいな白人女性なんで「ソウルが歌えるのか?」と思っていたが、ジャニス・ジョップリン、ナット・キング・コールなど無難な程度に歌えていた。途中でJBとのバラード合戦。サム・クックを歌うJBがとてもすてき。オーティス・レディングの「おまえをはなさない」(映画「ブルース・ブラザーズ」のカーチェイスシーンのあの曲)でミニ・ショウは終わり、いよいよラストへ盛り上がる!

ラスト1曲で15分あまりの熱演が続いた「Sex Machine」も圧巻だったが、一番ノッたのはその直前に演ったゴーゴーダンス(死語を超越して新鮮だったりして)の定番ナンバー、「(I Got You) I Feel Good」だ!あのタテノリのグルーブ感が最高!踊り狂うという意味が初めてわかったような気がする。
(前の席の若い女の子が「もう最高〜!JBの顔がよかったら絶対失神してるわ〜」と言っていたが…う〜ん、そういう問題か?)

全体的にやはり往年のヒット曲が人気高かったようだ。ロッキーのサントラ「Living In America」は大ヒットしたけど、この曲で「イエー」と喜んでいたのはごく少数だった。濃くシビアなファンが多かったのかもしれない。

「アンコールはない」とサイトなどで読んでいたが、客席からは客電ついてもアナウンスなってもしばらく拍手がやまなかった。残念ながらやはりアンコールはなかったが、無理を言ってはいけない。周りにいる70歳の方々を見てほしい。アンコールなしでもいいから、時間が少なくてもいいから、再び来日してゲロッパボイスを聴かせてほしいと願うのがファンではないだろうか。

ニュースステーションで久米宏が「70歳」を連発。「世の70歳の方々は特に見てください」って言ってたけど、確かにあのパワーはすごい。ミックやポールの60歳もすごいけどね。ボーカルだけでなく、ダンス、MC、そしてジョークを延々と繰り広げるあのパワー。顔にもパワーがみなぎってるし。

大阪ミナミに「Sex Machine」という焼き肉屋がある。なかなかおいしいし、ファンクやソウルがガンガンかかっている店内が面白くてたまに行くのだが、その近くに「Soul Factory」というディスコ(今や死語)があるらしい。JBやら往年のディスコナンバー(「サタディー・ナイト・フィーバー」より以前)ばかりかかる夜があると聞いて、ぜひ行ってみたいけど思っている。(もちろんアフロで?)
JBのライヴ以降、ずっとディスコに行きたくて仕方がない。あれからずっと体内でくすぶっているこのグルーブ感を何とかしたくって…!


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