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Eric Clapton 2003.11.17. 大阪城ホール

大阪公演初日、行ってきた。彼のライブは1977年のツアーから欠かさず行っているので今回は14回目になる。初めて見に行ったのは大阪フェスティバルホール。ステージ横にパティ・ボイドらしき人がチラッとみえた。そして、「ステージで『Layla』を歌うのはこれが最後だ」なんていうクラプトンを「か〜っこいい!」と、高校生の私は燃えたものだ。(『Layla』の件、クラプトンはおぼえてるかな)

それがいつのまにか来日のニュースを聞くと、「また来るの?でもまぁ一応行ってみるか」になってしまった。クラプトンのギターは好きだし、歌も昔よりうまくなってるし、曲も一部は大好きなのだが、どうもコンサート会場の雰囲気が今ひとつ。いつの頃からか客席ノリがないのだ。

今回は特にひどかった。アリーナの中央前1列目の人たちしか立っていない。ブルースやバラードが多いとはいえ、「I Shot The Sheriff」や「Cocaine」でもほとんどの人が立たない。立つと「見えないから座って」という声が聞こえてきたりして…。うーん。昔から「クラプトンはブルースだ」なんてきばったファンにはそういうタイプが多いようだ。(ライブハウスにブルースを聴きに行くと、演奏後にスタンディング・オベイションは常識だけどね)
90年代にトレンディ・ドラマの主題歌に「Wonderful Tonight」が流されて以来のファンも多いのかな。全公演SOLD OUTでアリーナもスタンドもぎっしり詰まっていただけに、シーンとした会場は一種異様な光景であった。

まぁ会場のノリについてはこのくらいにして、コンサートそのものはシンプルながらもバランスよくまとまっていたと思う。往年のヒット曲を中心に、クリーム時代、ブラインド・フェイス時代の曲、ブルースのスタンダードありで、ここ数回のコンサート内容とそんなには変わっていなかったけど、ギター2本、ドラムス、ベース、キーボードのみでバンドらしい音が出ていた。

クラプトンは白のポロシャツにビンテージ風のGパンで登場。以前に比べたらファッションに疎くなっているようだ。そんなクラプトンをドン小西が某雑誌でファッションチェックしており、「ファッションにおいてはミーハー人生」と一言で括っていた。なるほどクリーム時代、ビートルズと親交が深かった時代は、サイケデリックファッションで、80年代に入ると、ベルサーチやアルマーニを着ていたものね(イタリア人の元奥さまの影響だろうが)。

さて、1曲目は「When You Got A Good Friend〜Crossroads」とロバート・ジョンソンへのオマージュだろうか。それから「I Shot The Sheriff」「Bell bottom Blues」と懐かしい曲が続き、やはり胸が熱くなってきた。
ブラインド・フェイス「Can't Find My Way Home」のイントロが聴こえてきたときには、つい叫んでしまったが、まわりはシーン。(あの名曲ですよぉ)スティーヴ・ウィンウッドの高音ボーカルをベースのネイザン・イーストが熱唱。クラプトンのギターが一瞬あの時代の哀しさを漂わせてくれた。
続いて「White Room」でクリーム時代が好きな私は大喜び。しかし会場の反応はイマイチ。カラオケでも必ず入ってる曲なのに。

そして「Got My Mojo Working」「Hoochie Coochie Man」などブルースナンバーが続く。連れは「マディ・ウォーターズの曲をこんなにカッコ悪くして〜」とボヤいたが、クラプトンならではの白人くさいブルースもまた適度に聴きやすくて私は嫌いではない。

「Change The World」はさすがに映画のサントラでヒットしたからか大喝采をあびていた。「I Shot The Sheriff」「Cocaine」のように、これもカバー曲なんだが、ほんとクラプトンはアレンジの才能がある(皮肉ではないよ)。

「Five Long Years」「Kind Hearted Woman」とまたまたブルースのスタンダードが続く。
そして待ってましたの「Badge」!ここのところステージでは必ずやってるようだ。ジョージ・ハリソンがクリームのために書いたこの曲は私のお気に入り。毎回ステージでは演奏が微妙に違っていて、その違いを楽しんでる。

本来なら「Tears in Heaven」がくるところに「Holy Mother」が入る。この曲はオペラのパバロッティと競演したことでも有名。(クラプトンほど友だちの輪が大きいミュージシャンはいないのかも)

「Lay Down Sally」「Wonderful Tonight」とアルバムで聴くと苦痛だけど(スミマセン)ライヴでは心地よく聴ける曲が続く。そして盛り上がり必至の定番「Cocaine」!しかし、誰も立たない…!
演奏そのものはいつもながらに素晴らしいのに。ドラムスなどはあのスティーヴ・ガッドなんだから。スタンド席しか取れなかったので場所のせいかと思いきや、双眼鏡でアリーナを見てもまだ皆座ってる〜。

なんだか盛り上がらないなぁと思ってたら、「Knockin' On Heaven's Door(天国の扉)」が始まった!ボブ・ディランの曲をライヴで演奏するミュージシャンは多いけど、このクラプトン版はランク高かった。ビリー・ザ・キッドとか、あのあたりの雰囲気はクラプトンによく似合う。サイケな服やベルサーチ着ている時代もあったけど、イギリスのカントリーボーイの素朴さが良い意味で残っている人だと思う。

そして本編ラストは「Layla」!ここではさすがに客席のほとんどが立ち上がった。座っている人もまだいたけど、やはりこの曲は一番盛り上がる。最近はCMでも流れているし。(私の今の着メロも実はこれ)アンプラグドな「Layla」より私は断然オリジナル派。あの2枚組みアルバムはホント名演奏揃いだ。一番好きな「恋は悲しきもの」が聴けたらもっとよかったんだけど。

アンコールはクリーム時代の「Sunshine Of Your Love」!この流れもここのところ定番になっているが、この曲もかなり盛り上がった。そして「Somewhere Over The Rainbow」を弾き語りでメンバー紹介。これも何年か前のライヴと同じで目新しくはない。

それなりに充実した2時間のライヴはこれで終わり。2度目のアンコールの拍手もないままに場内アナウンスが。メンバーの演奏、クラプトンのギターはいつもながらの陶酔感とカタルシスをもたらせてくれたのだが、全体的には不完全燃焼気味なライヴであった。
でもまぁ大阪は初日、広島から始まってまだ2回目なので、残りのライヴではがんばってほしいと思う。観客がね。

「日本だけ最後の公演」なんてうたい文句だったが、これはプロモーターの策略なのか。K1ファンなので、同じくらいの日程で来ていたのか。どちらにしても、これで終わりというのはさびしすぎる。次回はもっと熱いライヴを!と15回目のコンサートに足を運ぶ気満々の私なのであった。


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